カテゴリー: ゲームデザイン
概要
グローリーキルとは DOOM (2016) におけるフェイタリティ(残虐的なとどめの一撃)である。敵を瀕死状態にすることで発動可能で、グローリーキルで倒すことで体力回復アイテムをドロップするメカニクス。
特徴
- ダメージ量の調整:敵を瀕死状態にするにはダメージを与えすぎるとバラバラになってしまうので、オーバーキルしないように火力を調整する必要がある
- 近接攻撃のリスク:グローリーキルは「近接攻撃」でないと発動しない。敵に近づいて反撃を受けたり移動時間のリスクを取る必要がある (瀕死状態は一定時間で解除されて敵のHPが少し回復する)
補足として、同じく近接攻撃である「チェーンソー」で敵を倒すと弾薬をドロップし、また「火炎放射器」で倒すとアーマー値 (ダメージの軽減) 回復アイテムを入手できる。それにより、状況に応じた選択が求められることになる。
グローリーキルが成立している理由として、DOOM (2016) の設計思想が「無駄を省いて高速で動いて敵を倒すこと」に特化しているデザインがある。
- 戦闘に不要なアクションをすべて排除:近代的なFPSに搭載されている「リロード」「カバーアクション」「リーン(隠れながら射撃)」「ADS (照準で狙いを定める)」が存在しない。
- Regenerating Health (HPの自動回復) がない:自動回復がないことで隠れているだけの時間が存在しなくなった
- ほぼ一本道のレベル:回復アイテムを探して歩き回るということが不要
物陰に隠れて少しずつ敵を倒しながら進むというプレイよりも、ピンチであってもアグレッシブに敵を倒すプレイが有利となるメカニクスが採用されている。
敵の倒し方により報酬を得るシステム、また危険行為を推奨することで報酬を得られるメカニクスを以下にリストアップする。
- ハクスラ系RPG:特定の属性武器(魔法)で敵を倒すことでのみドロックするアイテムがある
- 特定ゲームの実績:ノーダメージクリアなど縛りプレイで実績がアンロックされる
- 斑鳩:同属性の敵弾に衝突することで敵弾をエネルギーに変換する
- 塊魂:塊のサイズ以下のオブジェクトをくっつけることができる
参考
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