Quick time event (クイックタイムイベント) [QTE]

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カテゴリー: ゲームデザイン

概要

クイックタイムイベント(QTE)は、指定されたコントローラーボタンを押す、短い時間内にプレイヤーを移動してイベントに成功すると、先に進むことができるゲーム内のイベント。失敗すると、プレイヤーキャラクターがダメージを受けたり、ゲームオーバーにつながる可能性がある。QTEでのコントロールは通常のゲームプレイの間には存在しないアクションであることが多い。

QTEのメリット・デメリット

メリット

カットシーンからのシームレスなアクション

QTEはカットシーンから場面を転換せず、シームレスにアクションシーンにつなぐことにより、アクションが存在する理由付けが強化される。また映画のようなダイナミックなシーンを操作できることで、映画の主人公になりきれる。

カットシーンに緊張感が生まれる

カットシーン中であっても油断してはいけない、というスリリング感を与える。

デメリット

半強制的なゲームプレイ

QTEに成功するまで繰り返しプレイすることを強制される。

カットシーンへの没入感が失われる

QTE中はUIの指示に従って行動することとなり、シーンとの乖離が大きいほどカットシーンへの興味を失う。また、失敗による死亡シーケンスへの遷移など、シーンの流れを中断してしまう。

「QTEが発生するかもしれない」というストレスを与える

カットシーン中にQTEが一度でも発生すると、今後も発生するかもしれないという不安を与えてしまい、プレイヤーにストレスを与えることとなる。

考察

良いQTEを作る方法

  • リアルタイム操作が可能なゲームに導入する。 Turn-based (ターン制) のゲームや Visual novel (ノベルゲーム) に無理して入れる必要はない
  • QTEで難しい操作を求めない。ゲーム中のボタンに対応する操作やシンプルな入力で成功とする
  • 通常プレイでは味わえないダイナミックな演出を入れる

「制限時間のある選択肢」について

Dating sim (恋愛ゲーム) の「サクラ大戦」、 ミステリーアドベンチャー の「ダンガンロンパ」、ホラー要素のある Visual novel (ノベルゲーム) の「死印」や「真・流行り神」などでは、「選択肢に制限時間を設ける」というメカニクスがある。厳密にはこれは QTE ではないが、QTEに近いものと仮定して話を進める。

個人的な好みとなるが、非リアルタイムゲームで制限時間を設けた選択肢は没入感を失ったり、答えが不明瞭であったりするので、こういった制限時間のある選択肢は相性が悪いように感じるので、わかりやすい答えを用意したり、失敗してもすぐにやり直せるようにした方がよいのかもしれない。

参考

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