概要
時間管理ゲームとは、ゲーム内の時間の経過により自動的なイベントの発生やキャラクターの行動が変化するなどリアルタイムイベントが発生するゲーム。
プレイヤーはフィールド内を自由に探索でき、またゲーム内のイベントに時間的な制約があり、制限時間を超えることでゲームが終了を迎えることが多く、繰り返しプレイすることで時間内の行動を最適化するループゲームの構造持つ。
代表的なゲーム
- ゼルダの伝説 ムジュラの仮面: 3日間の制限内で月の落下を阻止する
- デッドライジング: 大量のゾンビと戦ったり逃げ延びたりするサバイバルアクション。72時間生き残れば勝利
- Outer Wilds: 恒星系最後の20分間を繰り返すタイムループの謎に迫る、終末的な宇宙探索アドベンチャー
- DEATHLOOP: 永遠に同じ1日を繰り返すループから脱出するために、8人の重要人物を暗殺するFPS
- Twelve Minutes: アパートの密室で12分後に発生する悲劇を回避するサスペンスアドベンチャーゲーム
特徴
- 自由探索:プレイヤーがフィールド内を自由に探索できることによって、重要だと考える場所を調べることができる
- 探索の「次元」の追加:探索可能な空間だけでなく「時間軸」の制限が追加される
- 時間による環境の変化:世界が自然でダイナミックに感じられる。プレイヤーの決定に対して絶えず環境の変化が発生する
- 時限イベント:制限時間内でミッションを達成する必要がある。プレイヤーの取捨選択が問われる
- タイムループによる時間パズル:時間経過によりゲームが終了する。そして時間の巻き戻しにより消化すべきイベントの優先順位を変更・最適化(タイムラインの構築)することでゲームを先に進めることができる
時計仕掛けのゲームで「まとまりのあるストーリー」を作る場合には、「固定イベント」が必要となる。
- Outer Wilds: 20分経過すると、太陽が超新星爆発をして終了する
- デッドライジング: 72時間 (現実時間は6時間ほど)経過で、ヘリコプターで救出される
- ゼルダの伝説 ムジュラの仮面: 3日 (現実時間は1時間ほど) で月が地球に衝突する
これらの「固定イベント」でゲームが終了した後、時間のループにより再びゲームは振り出しに戻る。
ハムレットの悲劇を回避するために 4日間のタイムループを繰り返すELSINOREでは、登場人物の行動タイムラインが専用のUIで表現される。
このゲームが優れているのは、ある選択を試した結果、気に入らないものであれば即座にやり直しが可能となっているところ。
Minit は60秒でゲームが終了する Action-adventure game (アクション・アドベンチャーゲーム) 。 主人公はわずか 60秒で死亡するため、先に進むための新しい復活ポイントやアイテム、ショートカットを最適なルートで発見することが求められる。
Vision Soft Reset は20分後に破壊される惑星を救う Metroidvania (メトロイドヴァニア) 。
チェックポイントに到達した時点で時間が記録され、そのタイムラインから時間の巻き戻しをすることができる。
時計仕掛けのゲームの問題点
時計仕掛けのゲームは「失敗」と「死」を繰り返すゲームであり Insta-death (即死ゲーム) に近い構造となっている。また「制限時間」はプレイヤーにイライラとストレスを与えるゲームになりやすい。
時計仕掛けのゲームをストレスを少なくする方法は以下の通り
- 繰り返しプレイしやすくする:自由な時間の巻き戻しやテレポート、リトライしやすさ
- 制限時間に合わせた世界のサイズ:短い制限時間であれば、小さい世界にする