2Dゲームアートの選び方

この記事では2Dゲームにおけるアート(グラフィック)の類型について紹介し、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。

2Dゲームアートの種類

ピクセルアート

いわゆる「ドット絵」と呼ばれる低解像度のピクセルに色をおいて絵を作るタイプです。

例えばこのようなドット単位で色を置く絵ですね。(ちなみにこちらのドットは「ちびコマドット絵作成機」で作成したものです)

通常、低解像度で作られるため、何かを参考に色をおいていけばそれなりの見栄えになるため、「絵が得意でないけれど自分で絵を用意したい」という人にオススメで、またドット絵の素材はフリー・商用ともに多く、それらの素材を利用することで自分で描く手間を減らせるのも良いです。

もちろん、知識がなくても簡単に描けるだけでなく、ちゃんとデッサンなど美術の知識を深め、ピクセルアートを極めると「Hyper Light Drifter」のような美しい世界観のゲームを作ることも可能です。

Hyper Light Drifter (出展:Heart Machine)

またファミコンやスーパーファミコンといった時代のゲームは、ほとんどがピクセルアートだったので、その時代のゲームのファンであったり、昔なつかしのレトロな雰囲気を出したい、という場合にもおすすめです。

以下は、ピクセルアートで「背景」を描いてみたいという人のための本です。

パースや光源の処理など、ある程度の絵の知識がある人向けかな…と思いましたが、より高みを目指したい人にはおすすめの本なのではないか、という気がしています。

ベクターアート

複数の点から構成される「線」「曲線」を組み合わせることで絵にするタイプです。

個人的にベクターアートを描くことはないのですが、この形式はUIやロゴを作る場合にとても便利ですね。ベクターアートのメリットとして、ゲームの解像度に依存しないデータを扱えます。

最近のゲームは、解像度が異なるプラットフォームを扱うことが多く、ピクセルデータだとリサイズが少し大変です。その点がベクターデータだと、解像度を自由に変化させてそれに対応するデータを扱うことができます。

プリレンダリング3D

プリレンダリング3Dとは、3Dで作成したデータを事前に画像データにレンダリングして扱うタイプです。

昔のゲームハードでは、リアルタイムで3Dデータを扱うことが難しかったりしたのでよく使われていました。最近でも 3D機能がないゲームエンジンで3D表現を擬似的に行うときに使用されることはありますね。

プリレンダリング3Dとは少し違いますが、3Dモデルの素材を2Dのドット絵風に出力するツールを作って、ドット絵を量産するテクニックもあるようですね。

カットアウトアート

カットアウトは一枚の絵をもとに、キャラクターであれば、各人体のパーツに切り分けて、それぞれを関節でつなぐようにしてアニメーションを行うアートの形式です。

上記アニメーションはよく見ると、各パーツを関節でつなぐことでアニメーションを実現しています

メッシュ変形やIKなどを使用するので、実質3Dモデルと同じ原理ですが、3Dモデルを作るよりはコストは低めです。

この仕組みを1から実装するのは大変なので、通常は「Spine」「Live2D」「DragonBones」などの既存のツールを使って作成します。

どちらかというと2Dアクションゲームでよく使われるアートですが、「Shadowverse」「アイドルマスター シャイニーカラーズ」のようにキャラクターをより魅力的に見せる演出として使用されたり、Switch版の「ファミコン探偵倶楽部」のようにノベルゲームにおけるキャラクターや背景をダイナミックにアニメーションさせるために使われたりしています。

ミニマリストアート

ミニマリストアートとは、極端に記号化・抽象化されたアートです。

スマートフォン向けゲームでよく見かける「棒人間」が出てくるゲームなんかがこれに該当します。

チャリ走シリーズ (出展:スパイシーソフト株式会社)

Nidhogg などもその系統ですね

Nidhogg (出展:Messhof Games

モノクロアート

色数を「黒」「白」「グレー」に抑えたアートが特徴です。

LIMBO (出展:Playdead

黒を基調にすることで、暗い世界観やストーリーを表現したり、神秘的な印象を与えることができます。

モノクロアート拡張・ゲームボーイアート

モノクロアートをドット絵で表現して別の色を加えたりすることで、ゲームボーイのような雰囲気があるアートです。

Minit (出展:Devolver Digital Games)
Downwell (出展:Devolver Digital Games)

Minitは白と黒で表現されていますが、Downwellはそれに「赤」が足されています。

ElecHead (出展:生高箸

ElecHeadはマリンブルーと白を基調として、電流をオレンジ色で表現しています。

幾何学アート

幾何学的な図形(三角形、四角形、丸など)で表現されたアートです。

Noiz2sa (出展:ABA Games)

古くはABA Games作品、加算合成とグロー処理によるにぎやかな画作りを採用した Geometry Wars で大きく広まった印象です。

Geometry Wars: Retro Evolved (出展:ACTIVISION)

参考