【2022年】ゲーム開発で使っている環境・ツールの紹介

2022.12.7現在、私が使っているゲーム開発環境を紹介します。

PC

PCは M1 Mac mini (2020)Macbook (2016) を使っています。ただ macOSは、ゲーム開発に関連するツールが「Windowsでしか使えない」「対応していない」「Windowsと比べて使い勝手が悪い」など Windows 環境に比べて不利な点が多いので、あまり人にはおすすめできない環境です。例えば Unity を使うにしても Visual Studio が使えないとか、UE のパフォーマンスも macOS版はあまり良くないとか…。GameMakerもmacOSでしか発生しない不具合もいくつかありました。

ということで、単に個人的なこだわりで使っています…。

ゲームエンジン

GameMaker

使用頻度:

GameMaker は2Dゲームがとても作りやすいゲームエンジンです。(月額500円〜)

なんだかんだで 10年近く使っているゲームエンジンで、最近配信した「旧校舎に咲く花」もこのツールで作りました。

ホラー脱出ゲーム「旧校舎に咲く花」紹介ページ

Unity や UE と比べるととてもシンプルな環境なので、ゲームを作ったことがなかったり Unity や UE に挫折した方は試してみても良いかな、と思っています。サブスクリプション制ですが、お金がかかるのは実行ファイルを作るタイミングなので、ゲームが完成するまでは実質無料です

特徴としては、ほぼ2Dゲーム専用なのですが、用意されているAPIがシンプルでやりたいことがすぐできる環境だと思っています。

ただ次回作からは、Godot Engine に移行する予定です。

Godot Engine

使用頻度:

Godot Engine は Unity に似たノードシステムを持つゲームエンジンです。(無料)

メリット・デメリットは以下の記事に書いています。

Godot Engineを使うメリット・デメリット

余分な機能はデフォルトで用意しない、という思想があるせいなのか動作が軽快で、かなり低スペックなノートPCでもサクサク動いてくれるのがありがたいです。

今後のゲーム開発の主力として使っていく予定のゲームエンジンです。

エディタ

Visual Studio Code

使用頻度:

Visual Stuiod Code は無料で使えるコードエディタです。ソースコードを書くのに必要な機能が一通り揃っています。

私は主に Python や 自作アドベンチャースクリプトを書くために使用しています。Godot Engine の GDScript はこちらで書いたほうが効率が良いとのことです。

Scrivener

使用頻度:

Scrivener はシナリオを書くことに特化したワードプロセッサです。1万円近くするのであまりおすすめできませんが、シナリオの構成やキャラ設定をまとめるのに特化した便利ツールです。

最近配信した「旧校舎に咲く花」も、このツールでキャラの設定をまとめたり、各シーンの情報を整理したりしていました。

Mind Note

使用頻度:

Mind Note はマインドマップ作成ツールです。アイデアをひねり出したりアイデアを整理するのに使っています。

macOS版のみですが、デザインがとてもキレイで使っていて楽しいですね。有料版にすると iPad と連動できるみたいですが、iCloud同期で十分使えて、サブスクリプションで使うほど使用頻度も高くないので無料版を使っています。

アート

CLIP STUDIO PAINT

使用頻度:

最近は脱出ゲームをメインに作っていて、必要な素材はほとんどこのツール (クリスタ) で作っています。イラストを書くのにとても向いているペイントツールですが、単に画像編集ツールとしても軽くて使い勝手が良いというメリットもあります。

そして個人的によく使っているのが CLIP STUDIO ASSETS という、Unityでのアセットストアみたいなものです。

CLIP STUDIO ASSETS はブラシやテクスチャだけではなく、クリスタで読み込める 3Dモデルなどもあり、背景素材はここで手に入る3Dモデルの背景を使用しています。

なお CLIP STUDIO PAINT は最近、月額のサブスクリプション制に移行したことで批判があるようですが、月額にしておおよそ数百円 (年3000円程度) なので個人的には許容範囲なので良しとしています。それとサブスクリプション支払いにすると、月に公式素材が3つ無料で使えるというメリットも個人的には嬉しいです。

ただ最近のお絵かきツールは無料のツールでもクオリティが高くて、MediBang Paint. や Krita などは無料で使えるので、「サブスクはちょっと…」という方はこちらを使ってみても良いのかもしれません。

Adobe Photoshop

使用頻度:

Photoshop は主にUI素材やサムネイルやバナー素材を作るのに使っています。

個人的に考える Photoshop を利用するメリットは以下のとおりです。

  • 画像の調整がすごく楽にできる:UI素材やバナー画像が作りやすく、レイヤー効果や位置の調整が楽にできる
  • Adobe Fonts が使える:フォントを探す時間を短縮できる
  • ニューラルフィルタでの色味の調整が楽にできる
  • 作りたい画像や効果の方法を検索するとすぐに情報が見つかる

月額・年額制のサブスクリプションを採用しているのが不評で、Photoshopをそのまま買うと年額3万近くかかってしまうのですが、「フォトプラン」を使用すれば年額 1万3000円 ほどになりますので「それくらいならいいかな…」と必要経費として支払っています。

Aseprite

使用頻度:

Asperity は 2Dドット絵の作成に向いたツールです。最近はドット絵を描くことが減ったので使用頻度はやや下がっています。

Asepriteの使い方メモ

Spine

使用頻度:

Spine は2Dの画像にボーンやメッシュを入れてアニメーションさせるためのツールです。基本機能のみの「Essential版」とフル機能の「Professional版」がありますが、ボーンやメッシュ変形は Professional版になるので、実質こちら一択ですね。円安の影響もあって4万円超えの結構なお値段になってしまっていますが、イラストをベースとした2Dゲームのクオリティを上げたい場合はおすすめのツールです。

最近の使用頻度はほぼゼロに近いのですが、PVを作るときにキャラクターの髪や服を揺らしたりしてリッチに見せることができるので、そのあたりで使ってみたいな…などと考えています。

あと Godot も正式に対応したので、何かしら使う機会があるのかもしれません。

Spine備忘録 【Godot】spine-godotの使い方メモ

サウンド

FL Studio

使用頻度:

FL Studio ダンスミュージックの制作に特化した DAW (作曲ツール) です。おおよそお値段は 3〜4万円ほどですが「ライフタイムフリーアップグレード」という、一度買うと一生使える(バージョンアップ時の支払いもなし)とてもお得なライセンスとなっています。

ちょっとしたBGMが欲しいときに使っています。

ただ作曲もあまりしなくなったので、使用頻度は低めです。

Audacity

使用頻度:

Audacity は無料で使えるサウンド編集ソフトです。主に効果音の編集ソフトとして使っていて、無音部分を削る、音量の調整などで大活躍しています。

GameSynth

使用頻度:

GameSynth は効果音を作成することに特化したツールです。お値段は 4万円近くとかなりお高いですが、年末あたり (11〜12月)に半額セールを行うことが多いようなので、それを狙うのが良いです。

なかなか手を出しづらいお値段ですが、豊富なプリセットがあって欲しい効果音を探す時間を短縮できるのでかなりおすすめのツールです。

ちなみに 2022.11.19現在、macOSで動作しないので、このツールだけ Windows で使用しています。

その他

CastleDB

使用頻度:

CastleDB はゲーム用に特化した静的なデータベースです。個人的にとても扱いやすいのですが、なぜか使っている人がほとんど見つからないツールです。これが使われている最も有名なゲームは Dead Cells なのですがそれくらいですね。

CastleDBを使用している Dead Cells

おそらくマイナーすぎる環境(Haxe)用のツール で情報が少なすぎるので使い方がわからなかったり、エディタの更新が止まっていたりするのが問題なのかもしれません。

ただデータは普通の JSON 形式なので、JSONファイルが読み込めればどの環境でも使用可能で、私は GameMaker や Godot で CastleDB のデータを使えるようにしています。

GitHub Desktop

使用頻度:

GitHub Desktop はソースコードを管理する Git のリポジトリをまとめたサービスにアクセスするためのツールです。一般公開したくない場合はプライベートリポジトリも無料で作れるのが良くて使い続けています。

Redmine

Redmineはタスク管理ツールとして使っています。

タスクボードも併用しているのですが、複雑なプロジェクト管理としては個人的にこれが最適解ですね。

以下のページにも書いたのですが、Redmineはタスクをどこまでも階層化できるのがお気に入りで、仕事でもお世話になっています。

ゲーム開発でのタスク管理方法とツールの紹介

macOS標準アプリ

macOS標準アプリは使いやすいものが多くて、いくつか使っています。

  • Keynote: Windowsのパワーポイントのようなもの。画像素材や資料作りに役立っています
  • QuickTime Player: 画面をキャプチャして動画を作ったり簡単な編集ができます。ちゃんとした動画編集をする場合は「Final Cut Pro (有料)」を使っています