ゲーム構造の3階層

ゲームの構造は、

  • コンセプト層
  • ゲームシステム層
  • レベルデザイン層

の3つの階層に分類することができる、という仮定でゲームデザインを分析してみます

全体図

一番上にコンセプトがいて、その下にゲームシステム、レベルデザインが存在します。

上の階層は抽象的な概念であり、下の階層に進むほど、より具体的なものになります。

各階層の役割

各階層がどんな役割を持っているのかを説明します。

1.コンセプト層

「ゲームを通してプレイヤーにどんな体験をさせたいのか」という機能を持った層です。

例えば、

  • 今までになかった激しく忙しいゲーム
  • 常に変化し続けるフィールドを探索するゲーム
  • 巨大なクリーチャーを仲間と協力して倒すゲーム

というようなものです。

これはゲームの核となるものですので、ゲームシステム層・レベルデザイン層は、コンセプト層からのトップダウンにより構築されるのが好ましい、と思われます。

あと、余談ですが、コンセプトは「一言」で全てを表現できるようなものが良いと思います。

図にするとこんなイメージとなります。

まとめると、

  • コンセプトはゲームの核となる部分
  • ゲームシステムは、コンセプトを実現するための手段
  • レベルデザインは、ゲームシステムを実現するための手段

と言えるのではないかと思います。

役割・機能

コンセプトはゲームの核となり、ゲームにおける全ての構成を決定づける役割を持ちます。ですので、これを変更することは、これより下の階層全ての構造を変更することとなります。例えば、本格的に実装に入っている状態(レベルデザインの詳細な構築段階など)で、この層に揺らぎがあると、ゲームシステムやレベルデザインを大幅に修正することになってしまいます。

なので、実装が進んだ状態でコンセプトは変えないほうがよいはずです。


2.ゲームシステム層

「コンセプトを達成するためシステム」がゲームシステムとなります。商業的な区分であるジャンル(RPG、SLG)なども含まれます。

例えば、先ほどのコンセプトをジャンルに落とし込むと、

  • 今までになかった激しく忙しいゲーム
    • リアルタイムストラテジー?
  • 常に変化し続けるフィールドを探索するゲーム
    • アドベンチャー要素の強いアクション?
  • 巨大なクリーチャーを仲間と協力して倒すゲーム
    • MMORPG?

となるかもしれません。(あくまで一例です)

そして、この層は、さらに

  • 大目的(ゲームクリア条件)
  • 各ゲームシステム

の2つにわかれます。

大目的

例えば、

  • 世界に平和を取り戻す
  • 5年以内に借金を返済する

など。

プレイヤーには、シナリオ(ストーリー)を通じてコンセプトを理解させると、コンセプトへの強度が増します。

各ゲームシステム

例えば、RPGであれば、バトルシステム・アイテム合成など。

お互いのシステム同士の関連性を強くすると、コンセプトへの直接的な強度はもちろん、コンセプトへの間接的な強度が増します。要素同士が連携するほど、コンセプトの存在がイメージしやすくなるからです。

世界樹の迷宮の例

ここで例として、大ヒットしたDSの3DダンジョンRPG「世界樹の迷宮」のゲームシステムの関連性を図にしてみました。要素同士の連携がいかにうまくできているかがわかると思います。これにより、より深いゲーム性を出すことに成功しています。


3.レベルデザイン層

ゲームシステムをより具体化したものが、レベルデザインです。レベルデザインとは「プレイヤーを楽しませるための仕掛けの配置をデザインすること」です。

例えば、

  • プレイヤースキルの構成
  • ステージ内の敵配置
  • レベルアップのパラメータ配分

など。

抽象化と具体化

ここで説明している3階層は下へ進むほど、具体的になります。

 コンセプト
 ↓
 ゲームシステム
 ↓
 レベルデザイン

具体的とは、ユーザーにとって理解しやすいものです。例えば、人にゲームの面白さを伝えるときは、「弾幕STG」というゲームシステムを伝えるより、「あのボスが有り得ない弾幕を撃ってきて、もう1ドットのズレも許されない避けを要求するんだよー」というような、レベルデザインを伝えるほうが分かりやすいですねよ。つまり、レベルデザインがしっかりできていれば、ゲームがどんなものであるのか「理解しやすい」といえます。

なので、「コンセプト・ゲームシステム」がどのようなものであるかを説明する際には、レベルデザインまで構築していると理解しやすくなると思います。

  • ゲームプレイの感想をもらうための段階としては、チュートリアルレベルまで用意しておくことが望ましい

まとめ

ゲームシステムのチェックポイント

ゲームシステムが効果的であるかどうかを判断するチェックポイント

  • このゲームシステムはコンセプトを達成するために存在しているかどうか?
    • このゲームシステムに代替するものはないか?
    • このゲームシステムが存在しなくてもゲームは成立するか?
  • ゲームシステム同士の強度は強いか?
    • 安易に他のゲームのシステムを流用していないか?
      • 1つのゲームには特有のコンセプトがあるので、システムの流用をするためには、目的とするコンセプトを達成するように、その性質を変化させる必要がある